【共同声明】 住民の命を危険にさらす、デタラメ耐震評価 40年超えの高浜原発1・2号機の原子炉設置変更許可に抗議
【共同声明】 住民の命を危険にさらす、デタラメ耐震評価
40年超えの高浜原発1・2号機の原子炉設置変更許可に抗議
本日、原子力規制委員会は関西電力高浜原発1・2号機の設置変更申請を許可しました。
私たちこれを、住民のいのちを危険にさらすものとして、強く抗議します。熊本・大分を襲った大震災で、私たちはあらためて、地震の恐ろしさを目の当たりにしました。
原発の耐震安全評価は、念には念を入れ、安全側にたって行うべきです。ところが、今回の審査では、それとは逆のことが行われました。高浜1・2号機の耐震安全評価では、新品同様を前提とした場合でも、ガイドや規格が要求するやり方では審査をパスすることができない機器があり
ます。これを、関電が、実験による確認もないまま、計算上の数値の操作だけでクリアさせようとし、規制委がそれを容認したのです。
今回の審査は、40年を超える老朽炉の運転期間延長に係る許可の前提となるはじめてのケースです。全国からの606件ものパブリック・コメントのうち、多くが、高浜原発1・2号機が40年超えであることを危険視し、40年で廃炉にすべき、あるいは運転期間延長に係る審査を先に行うべきといった意見でした。原子炉の中性子照射による破壊の危険性やひび割れの進展、電気ケーブルの劣化による絶縁の可能性など、劣化によるさまざまな影響が指摘されています。原子力規制委員会は、「同時並行的に進めている」としていますが、もっとも懸念される老朽原発の安全性の評価をまずは行うべきです。
このような老朽原発を動かすなど危険極まりない行為です。今年7月7日に期限を迎える40年から60年への運転期間延長の認可に反対し、40年超の原発の廃炉を求める声がますます高まっています。
私たちは、安全よりも再稼働を優先した原子力規制庁・規制委員会の審査にあらためて強く抗議し、設置変更許可の撤回を求めます。
以 上
原子力規制を監視する市民の会/グリーン・アクション/美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会/福島老朽原発を考える会/国際環境NGO FoE Japan
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