共同声明:   関西電力のプルサーマル計画の準備再開と福井県知事の了承に強く抗議する・ 関電のプルサーマル再開には超えられないいくつもの山がある

関西電力社長は本日、福井県庁で知事と会い、プルサーマル再開に向けて知事が要求していた4項目の対策を提出した。福井県知事は、これを受けて、関電のプルサーマル再開を了承した。私たちは、関電のプルサーマル計画の準備再開とそれを了承した福井県知事に強く抗議する。

昨日の資源エネルギー庁長官の知事訪問、一昨日の保安院長の知事訪問に続く関電社長の訪問は、国との連携のもとで、関電プルサーマル再開を演出した。福井県知事は、昨日までは「慎重姿勢」を装いながら、プルサーマル再開を了承した。

しかし、関電のプルサーマル再開には、超えられないいくつもの山がある。

関電の原発では今年度、事故やトラブルが頻発し、12月末段階でも「異常事象」は19件にも達し、昨年度の7件と比べても突出している。福井県知事の要求に応えて関電が出した「トラブル低減策」は、自らの安全管理のずさんさを棚に上げ、下請けに責任を押しつける、傲慢極まりないものだ。このままでは、またしても事故を引き起こすに違いない。

さらに、活断層問題では、日本原電が浦底断層を短く値切っていたことが専門家の評価によって明らかになった。関電の美浜原発の耐震安全性にも直ちに影響する問題だ。

保安院長は、3月中に敦賀湾と小浜湾で国が独自に海底活断層調査を実施すると表明した。その結果も待たずに、プルサーマル計画を再開することは、柏崎刈羽原発の惨状によって明らかになった原発の耐震安全性の問題をないがしろにすること表明している。

関電のブルサーマル計画は、1999年12月のBNFL社データねつ造事件、2001年12月コジェマ社事件、2004年8月の美浜3号機事故によって中断した。4度目の関電プルサーマル計画は、その準備段階から超えられない山を抱えたまま出発することになる。

私たちは、関電プルサーマル計画の実施を阻止するために、引き続き運動を強めていく決意である。

2008年1月30日

原子力発電に反対する福井県民会議
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グリーン・アクション 代表:アイリーン・美緒子・スミス
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美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会 代表:小山英之
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