原子力安全・保安院宛:関西電力美浜3号機事故「最終報告書(案)」に関する質問・資料請求(3/29)
2005年3月29日 各地市民一同
(この質問・資料請求は参議院近藤正道議員から保安院に提出されました)
[3/18のヒアリングで確認するとなった点について]
関電トップが安全第一だったという保安院の評価について
保安院の「最終報告書(案)」34頁では「安全第一という関西電力(株)の方針とは裏腹に、現場の第一線では、定期検査工程を優先するという意識が強かったことを示すものであった。この経営層と現場第一線における認識の乖離・・・」と書かれています。
関西電力のトップが安全第一であったということを、何によって判断したのか明らかにしてください。
■被災者救出のために、蒸気流出を早期に止める必要性について
ヒアリングでは、「(蒸気が)出てしまった後ですから」と何度も繰り返され、蒸気流出を早期に止めて被災者を救出する必要性について否定されました。現在もそのような見解ですか。
■中央制御室への蒸気流入を知った時期について
3/18の交渉では、保安院がこのことを知ったのは、「10月初めに美浜発電所から現地保安検査官に伝えられた」ことによるということでした。また同時に交渉では、「保安検査官は事故当日に、制御室に入ってデータなども見ていた」と発言されました。
そうであれば、保安検査官は制御室に蒸気が流入していることを、その時に知っていたのではありませんか。検査官からはどのような聞き取りを行ったのですか。
■関電が当該箇所がリスト漏れであると確認した時期について、保安院はいつだと判断しているのですか。
■大飯1号の減肉問題の水平展開で、美浜3号の破断箇所が未検査であることを確認したという経過に関して
関西電力の報告書「二次系配管破損事故について」(3/1付)では、リスト漏れの経緯として「平成16年7月の大飯1号機のその他部位(主給水管)減肉トラブルを受け、若狭支社は、その他部位も含めて次回定期検査で追加点検すべき箇所を抽出するよう各発電所に指示した」(26頁)と書かれています。
・保安院は、若狭支社が出した指示文書を確認したのですか。そうであれば、その文書を公開してください。
・大飯1号の減肉問題に関して関西電力が保安院に報告した水平展開は、「給水系統」の配管のチェックではないのですか。「復水系統」の配管のチェックも含まれていたのですか。そうであれば、それを示す資料を公開してください。
[資料請求]
■リスト漏れに関するもの
1.当該破断箇所が含まれているスケルトン図102
このスケルトン図102については、関西電力が3/1発表した事故概要資料に掲載されている2枚について、付番が読みとれるものを公表してください。
(2枚とは、(1)2003年(H15)5月の付番が欠落しているスケルトン図、(2)同年6月の付番がついたスケルトン図)
2.当該箇所スケルトン図102−63番が記載されている点検管理票。
3.下記の点検整理票
スケルトン図102−52、54、59、63、64
4.日本アームから関西電力に出された下記2件の資料
・第21回 2次系配管経年変化調査工事 対象箇所一覧表
・第20回 2次系配管経年変化調査工事 対象箇所一覧表
5.当初47箇所のリスト漏れがありましたが、そのうち、下記について、(1)リスト漏れが確認された年月、(2)当該部位の名称、(3)当該部位のスケルトン図番号並びに付番、(4)同時にその箇所のスケルトン図、点検管理表及び点検整理票
・三菱重工業がリスト漏れを確認した10箇所
・日本アームがリスト漏れを確認した17箇所
■技術基準違反などの不適切な配管管理に関するもの
1.保安院の「最終報告書(案)」35頁で示されている、67件について、当該箇所、当該点検管理表
■事故による設備影響に関するもの
1.電気ケーブルの絶縁抵抗の測定結果
以上
連絡先
この質問・資料請求は参議院近藤正道議員から保安院に提出されましたグリーン・アクション
〒606-8203
京都市左京区田中関田町22-75-103
(代表:アイリーン・美緒子・スミス)
TEL: 075-701-7223
FAX: 075-702-1952
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
(代表:小山英之)
〒530-0047
大阪市北区西天満4-3-3
TEL: 06-6367-6580
FAX: 06-6367-6581