要望書
2003年11月25日
- 福井県知事 西川一誠 様
- 福井県議会議員 各位 様
- 敦賀市長 河瀬一治 様
- 敦賀市議会議員 各位 様
まだ、市民をもんじゅ事故の危険にさらしつづけますか?
改造工事を進めれば、福井県は再び「もんじゅ事故」の実験台となります。どうかこれ以上、県民を危険にさらすことには荷担しないでください。
──改造しても深刻な事態が起こり得るもんじゅ安全性調査検討専門委員会によると、たとえ改造工事を行なっても、95年12月の「ナトリウム漏れ火災事故」と同程度、もしくはより深刻な事態が起こり得ます。──「事故」が「異常や故障」に変更今月14日、同委員会は、今年9月にまとめた報告書原案にある「事故は起きても安全」としていた結論部分を敦賀市民や県民の反発を受けて「異常や故障が起きても安全」と修正し、西川知事に提出しました。──ナトリウム漏れ火災事故よりも深刻な事態を許容実は国際原子力事象評価尺度(INES*)において「異常や故障」という言葉は、もんじゅのナトリウム漏れ火災事故より深刻な事態に対しても用いられています。報告書の資料ではINESが定めている「異常や故障」はナトリウム漏れ事故より厳しい事態のレベル2とレベル3も含むことが示されています。(ナトリウム漏れ火災事故はレベル1)──児嶋座長もそれを認める報告書提出に先立って行われた同委員会の最終会合の席上、傍聴者の質問に対し児嶋真平座長は、もんじゅで改造工事が行われても、95年のナトリウム漏れ火災事件より深刻な事態が起こりうるこを認め、報告書のこの結論を確認する答弁を行っています。──この開き直りを放置してよいのかもし本当にもんじゅの改造工事を行うのであれば、そのきっかけとなったナトリウム漏れ火災事故に対する真摯な反省に基づくものでなければなりません。しかし同委員会は、ナトリウム漏れ火災事故を軽視するにとどまらず、それを超える事態が起こっても安全だと開き直っています。そうであるならば、そもそも改造工事の必要すらないということにもなりかねません。そういった軽率で傲慢な姿勢こそが同事故を引き起こした深刻な背景だったのではないでしょうか。──栗田前知事の認識栗田前知事はナトリウム漏れ火災事故について「高速増殖炉の安全確保の根幹に係わる重大な事故」であるとの認識を示しておられました。それは多くの県民の素朴な感覚を代弁するものです。今回の報告書は、その教訓に学ぶことなく過ちを軽視し、ナトリウム漏れ事故はおろか、それを超える事態すら容認するものです。これで県民の理解が得られるでしょうか。
改造工事を進めれば、福井県は再び「もんじゅ事故」の実験台となります。どうかこれ以上、県民を危険にさらすことには荷担しないでください。
*もんじゅ安全性調査検討報告書 <資料編> 資料6
技術的検討課題(第2章)に係る図面集(最終ページ)
以上
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