アピール:六ヶ所再処理工場の運転を阻止しよう! 100万人署名にとりかかろう!

2002年4月28日「プルサーマル反対と六ヶ所再処理反対を結ぶ市民の集い」参加者一同

青森の反核燃諸団体は共同して、「六ヶ所再処理工場の稼働中止を求める」100万人署名運動を開始しました。

青森から発せられた100万人署名運動に、全国から合流していきましょう。日本原燃は、来年6月に前倒しして、ウラン試験を行おうとしています。このウラン試験を阻止しましょう。

六ヶ所再処理工場の目的は、プルサーマル用MOX燃料を製造する六ヶ所MOX工場にプルトニウム・ウラン混合原料を提供することに限定されています。しかし、プルサーマルの目処は全くついていません。プルサーマル導入がされようとしてきた地域住民は、そして全国の反プルサーマル運動は、連携した力で、福井・福島・新潟でのプルサーマル導入策動を許さない運動を強めています。プルサーマル反対と六ヶ所再処理工場反対を結びつけ、再処理反対の新しい、力強い流れをつくりあげていきましょう。

六ヶ所再処理工場がひとたび運転されれば、環境の放射能汚染は深刻です。六ヶ所再処理工場は、1年間の通常運転で、原発の重大事故時に放出される25倍ものプルトニウムを放出するのです。海洋に放出される放射能は、下北から八戸まで、さらには、親潮前線によって陸地よりに制約される海流にのって、150〜200離れた宮古−釜石のリアス式海岸に押し寄せます。一帯の豊かな漁場が、生活環境が汚染されてしまうのです。

大量の放射能を放出しなければ運転できない再処理工場では、放射能放出の量的制限は存在しません。海への放出については、濃度規制もありません。日本原燃は「年間推定放出量」を公表していますが、これはあくまで「努力目標値」です。この「努力目標値」でさえ、原発の濃度規制値を遙かに上回り、トリチウムは2300倍にも達しています。再処理工場の場合、直接的な濃度規制などとてもできないというのが実情です。

フランスのラ・アーグ再処理工場周辺では、浜辺で遊んだり近海の魚介類を食べる頻度が高いほど、小児白血病が多発しています。イギリスのセラフィールド再処理工場近海での汚染調査によれば、海に放出された放射能は海底に蓄積し、絶えず海水を汚染し、海草や魚介類を汚染し続けている実態とメカニズムが明らかになっています。200も離れたアイルランド沿岸へもさらには北極海へも汚染は広がっています。

アイルランド政府や北欧諸国は、英・仏の再処理工場停止を強く要求しています。ラ・アーグ周辺の母親達は「怒れる母」となって、子どもたちを放射能被害から守るため、「六ヶ所でラ・アーグを繰り返すな」と訴えています。

日本は既にこれまで、原発の延命策のために大量の使用済み燃料を英・仏に搬出し、再処理を強行して、英仏の環境を汚染し、子どもたちの命を奪うことに手を貸しています。これ以上、再処理による放射能汚染を許すことはできません。私たちに今できることは、六ヶ所再処理工場の稼働を阻止することです。

下北の海に住む魚たち、下北の陸地に住むねずみたちも、「カニむかし」の子ガニのように立ち上がり、再処理工場の運転に反対するでしょう。下北の母達の、声に出せない不安の声を耳をすまして聴きましょう。

全国各地から、「これ以上海を、空を、大地を放射能で汚染させるな」の声をあげていきましょう。青森の運動に合流し、100万人署名運動にとりかかりましょう!

2002年4月28日

「プルサーマル反対と六ヶ所再処理反対を結ぶ市民の集い」参加者一同

以上

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