7月6日:摂津市への申し入れ原子力災害避難計画等に関する質問・要望書
原子力災害避難計画等に関する質問・要望書
大阪府摂津市長 森山一正様
4月14日に福井地方裁判所が出した高浜原発3・4号運転差止め仮処分決定【資料1】では、基準地震動の過小評価、重要施設の耐震安全性の軽視等を踏まえ「万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険である」と断じています。さらに、これらについて、新規制基準が規制の対象としていないことを問題とし、「新規制基準は緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない。新規制基準は合理性を欠くものである」と厳しく批判しています。
一方、原子力規制委員会は4月22日に原子力災害対策指針を改定しました。関西広域連合の4月23日付の国への申し入れ【資料2】にもあるように、今回の改定は「実測値のみに基づく防護措置の実施、UPZ外の地域における防護措置のあり方等について」大きな問題があり、住民の安全を守るものとはなっていません。
しかし、関西電力は大飯原発3・4号機、高浜原発3・4号機の再稼働に向けて準備を進め、老朽化した高浜1・2号機についても運転延長を求めるなど原発推進の動きを強めています。
このような状況を踏まえ、摂津市としても、原発の再稼働に反対するとともに、原発の安全性や原子力規制を検証する専門家による第三者機関の設置を、大阪府や関西広域連合に求めてください。
また、摂津市は、若狭の原発で事故が起こった場合に、滋賀県高島市民654名を受け入れることになっています。この受け入れ計画等について、下記の質問と要望に答えてください。
【質問事項】
- 高島市民の受け入れ計画について
- 自然災害と原発事故の複合災害及び孤立集落の問題について
- 安定ヨウ素剤の備蓄等について
- 国の基準や原発の安全性を検証するために
【要望事項】
- 福井地裁の高浜原発3・4号の運転差止仮処分決定を尊重し、高浜原発3・4号の再稼働は認められないと表明してください。
- 避難出来ない孤立集落の問題がある以上、原発の再稼働は認められないと表明してください。
- 原子力規制基準や原発の安全性について検証・検討するために、大阪府及び関西広域連合として独自に第三者の専門家による委員会を設置するよう求めてください。
- 原子力災害対策指針の改定版では住民の安全は守れません。規制委員会に撤回を求め、独自のPPA対策などを検討するよう、大阪府及び関西広域連合に求めてください。
- 摂津市独自に、安定ヨウ素剤の備蓄などを検討してください。
ダウンロード:摂津市への申し入れ原子力災害避難計画等に関する質問・要望書(PDF)