「原発は温暖化対策に有効」なのでしょうか?
「原発は温暖化対策に有効」なのでしょうか?
国の見解
「環境にやさしいエネルギー」
我が国のCO2排出量の削減に大きな役割を担っている原子力発電を引き続き基幹電源に位置付け、最大限に活用していくことが合理的である*1。
発電過程においてCO2を排出しないことからも、安定供給の確保や環境保全を図るため、今後とも原子力の導入を推進していく必要があります*2。
ちょっと考えてみた市民の見解
たしかに発電時には直接CO2を排出しませんが、発電所の建設のための鉄やセメントの製造時、厳戒態勢が必要な核燃料の製造、輸送などで排出します。
「それは他の発電施設でも同じように排出するだろう」となりますが、原発の場合はこれだけではありません。
いまだにどれくらいかかるか、その規模すら見えてこない放射性廃棄物の後始末のときなどにCO2を排出します。安全に管理しようとすればするほど、排出します。ですから決して「排出量ゼロ」ではありません。
放射能というやっかいなものを排出して、かつ、前後の行程を計算からはずして「CO2を排出しない原子力」というのはちょっと無理があります。
また、2001年のCOP6ボン合意によって、原子力はCO2削減の手法として認められないことになりました*3。
*1出典:原子力長期計画
*2出典:資源エネルギー庁パンフレット
*3:「CDM(クリーン開発メカニズム)、JI(共同実施)のうち原子力により生じた排出枠を目標達成に利用することは控える」ことが合意されました。これは原子力がCO2対策として認められなくなったことを意味します。
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