関西電力への申入書:高浜3・4号の再生熱交換器を直ちに点検してください

関西電力取締役社長 藤 洋作 様

ご存じのとおり、泊2号機で9月7日に発生した再生熱交換器・配管部からの水漏れ事故に関連して、北海道電力は10月11日、再生熱交換器の点検のために1号機の運転を緊急停止しました。「1号機でもひび割れ発生の可能性を否定できないため」としています。

泊1号機を停めたのと同じ理由が、貴社の高浜3号機と4号機にも当てはまります。直ちにこれらを停めて、再生熱交換器の点検をしてください。

1999年7月12日に日本原電の敦賀2号機で再生熱交換器から大量の1次冷却水が流出したあの恐ろしい事故は、まだ私たちの記憶に生々しく残っています。その原因調査を踏まえて、敦賀2号機と同型の内筒型熱交換器の安全性が問題になりました。同型をもつのは、高浜3・4号機、泊1・2号機及び九州電力の川内2号機でした。しかし貴社は、解析した結果、事故を起こす可能性はないとして別の型に取り替えることを避けたのです。そして、北海道電力も泊1・2号についてやはり同様に、事故を起こすことはないとの結論を出していました。

ところが、それら5機のうち、運転開始から12年半と最も新しい泊2号で貫通ひび割れが発生したのです。泊1号はそれより2年古いので、停めて点検するという北海道電力の措置はきわめて当然です。それなら、泊2号より6年も古く、事故を起こしたときの敦賀2号よりやはり6年古い高浜3・4号は、誰が考えても当然停めて点検すべきだということになります。

また、泊2号は2000年4〜6月の定検で当該箇所を超音波探傷検査したときは、傷が見つからなかったのに、それからわずか3年余りで貫通しています。貴社の高浜3・4号についても同様の事情にあるわけで、検査精度の面から言っても、早急に現物を調べる必要があることは明らかです。

直ちに高浜3・4号機を停めて、再生熱交換器の点検を行うよう申し入れします。

2003年10月15日

以上

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