六ヶ所再処理施設総点検に関する:日本原燃への質問書1
日本原燃株式会社 代表取締役社長
佐々木 正 様
貴社は、「六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会」第6回において、使用済燃料受入・貯蔵施設(F施設)の工程に無理がなかったことを示すため、資料6−5を提出しています。その資料6−5では、F施設の工程を軽水炉BWRプールの工程と比較しています。全工程から後張りライニング工事の部分を選びだし、その工事に関する両施設での「作業工数」を計算しています。その結果下表のように、両施設での作業工数の比が約16倍(F:BWR=6100人日:380人日)となり、この値は、両施設での溶接線長比約15倍(F:BWR=10.4km:0.7km)と同程度になっていることを示しています。つまり、BWRプールでの作業を基準として見ると、必要な溶接作業量(=溶接線長)を満たすだけの作業投入量(=作業工数)があったことを示しています。この事実をもって、貴社はF施設の工程に無理はなかったと結論づけています。
溶接線長 | 工事期間 | 作業工数 | 溶接線長比 | 作業工数比 | |
六ヶ所再処理F施設 | 10.4km | 約7ヶ月 | 約6,100人日 | 約15 | 約16 |
軽水炉BWRプール | 0.7km | 約1ヶ月 | 約380人日 | 1 | 1 |
ここでの「作業工数」は、作業工数=作業者人数×作業日数 と定義されていると思われますが、作業者人数と作業日数それぞれにどのような数値が採用されたのか、また「工事期間」はどのように定義されているのかなど、私たちには不明な点がありますので、以下の質問を行います。
貴社は常日頃から情報公開に積極的に応じる旨を表明しています。例えば、検討会資料5−2−1の「2.目的」では、「速やかに情報公開に努め、地域社会などからの信頼回復を目指す」と表明しています。また、以下の質問はいずれも単純な資料的事実に関するものですので、文書で5日以内に(2月9日までに)お答えくださるよう要請します。
質問:後張りライニング工事に関する「作業工数」について
- 作業工数を計算した際の作業者は両施設でそれぞれ何人としたのですか。
- 計算に用いた作業者のうち溶接資格をもった溶接士は両施設でそれぞれ何人ですか。ちなみに、貴社の資料4−1図−3には、F施設でのH社の溶接士は13名と書かれています。もし、溶接士でない作業者も含めているとすれば、それはどのような作業をした作業者ですか。
- 両施設での作業日数としては、上記表にある「工事期間」約7ヶ月と約1ヶ月をそれぞれ採用したのですか。それとも別の値を採用したとすれば、それはどのような性格の期間で、その日数はいくらですか。
2004年2月4日
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