まとめ:グリーン・アクション プルサーマル計画について、福島県知事佐藤栄佐久の主な発言

(日付は新聞掲載日)
(BNFL社製MOX燃料データねつ造事件以降)
1999.12.25 〜 2002.8.6

1999年

12月25日
  • 「3年前の主張は全部裏切られた形で出ている」(福島民報)
  • 「前提にしていた広く国民の理解を得ることについては、大きく後退していると言わざるを得ない」(福島民報)
  • 「失われた原子力政策に対する信頼の回復に、まずもって最大限の努力をすべき」(福島民報)
  • 「地元のコンセンサスが前提」(福島民報)

2000年

9月22日
  • プルサーマル計画の国民の理解について「この2年間マイナスに進んだ」(朝日)

2001年

2月6日
  • 「私の率直な感想は、残念ながら、計画を事前了解した後のJCO臨界事故やMOX燃料のデータ改ざんの中で、決して理解が進んだとは思えずマイナスの方に行った。(前の状況に)戻ったかと言えば、今はそういう状況ではない」
2月7日
  • 「事故などでマイナスにいっており、戻ったかというと、率直に言ってそういう状況にはない」(福島民報)
2月9日
  • 「新規電源開発だけでなく、核燃料サイクルを含めた、エネルギー政策全般を抜本的に見直し、国民、県民に分かりやすく説明して理解を求める必要がある」(福島民報)
2月11日
  • 「計画について、県民の理解は進んでいない」(毎日)
2月27日
  • 「当面はMOX燃料の装荷はあり得ないと考えている」(福島民報)
  • 「プルサーマル導入に対する理解はいまだ回復したとは考えられない」(河北新報)
  • 「国、事業者はエネルギー政策全般を抜本的に見直す必要がある」(河北新報)
2月28日
  • 「国民理解は(計画を受け入れた時点の状況に)戻っていない」(読売)
  • 「当面、MOX燃料の使用はありえない」(読売)
3月29日
  • 「国は、まるでブルドーザーのように計画を推し進めようとしている。原発の潜在的な危険性は分かっているのだから、そういうやり方は通用しない」(朝日)
  • 「電力の自由化が国の原子力政策に大きな影響を与えると言うなら、県民の不安感が少なく、コストも安い、燃料を再利用しない『ワンススルー』でも可能かどうか。こうした検討もして、できれば国に提言したい」(朝日)
5月29日
  • 「刈羽の事情が分からないのでコメントする立場にはないが、住民の貴重な判断だと思う」(福島民報)
  • 「原発政策に関する1996年の三県知事提言の後、国はしっかり受け止めていない」(福島民友)
  • 「21世紀に入り、コンセンサスをどう得るか、しっかり考える時代」(福島民友)
6月6日
  • 「国からは『推進』『国策』ということしか出てこない。刈羽村の(住民投票の)際も同じだった。原子力の世界は発想が硬直化しているのではないか」(福島民報)
  • [原子力委員会についてのコメント]「わずか五人で方向を決めるのはどうか。コントロールがきかない存在になっている」(福島民報)
  • 「孫子の代に、原発が必要なのか、なくてもいいのか判断できるようにすることが必要だ」(福島民報)
  • 「国はコスト、コストというが、ウラン燃料を燃やして、そのまま処分するワンススルーは再処理するよりずっと安い。ならばワンススルーでいくと資源は何年持つのか。これは一例だが、このようにさまざまな視点から専門家の意見も聞いてみたい」(福島民報)
  • [三県知事提言について聞かれ]「コスト、コストとばっかり言うと問題がおきますよ、日本全体の原子力の体質の問題ですよと申し入れた。あれだけのアクションを起こしたにもかかわらず、国が本気になって取り組まないから茨城県東海村の臨界事故や関西電力のMOX燃料データ改ざんが起きた」(福島民報)
  • 「事前了解は、資源エネルギー庁の長官とどなりあいをするほど議論をし、国民理解などの四つの条件を付けて出した。東海村の臨界事故の翌日、いわき市の保健所には青ざめた顔をした市民が並んでいた。これを見ても国民の理解は全然進んでいない」(福島民報)
  • 「(国は)プルトニウムがたまり続けると、国際的非難を受けると子どもだましみたいなことを言っている。そんな話しだけでは信じられなくなる」(福島民報)
10月24日
  • 「国は責任を持って国民が判断できるさまざまな情報を提供すべきだ」(河北新報)

2002年

1月24日
  • 「(使用済み核燃料を再処理しない)ワンススルーを考えるのもひとつの方法ではないか」(毎日)
5月18日
  • 「(国は)『プルトニウムがたまったらテロとか大変だ』と言うが、プルトニウムは(使用済み核燃料を)再処理したらどんどんたまっていく。日本はプルトニウムをためておく気持ちでもあるのか、疑いたくなるような(気もする)」(毎日)
  • 「原子力(発電)そのものについて今どうこう言うつもりはない。50年ぐらい再処理しないでやったらどうだって(議論すべきだ)」(毎日)
  • 「国が言うようにやる必要のある政策なのかどうか、国民全体で考えるべきだ」(朝日)
  • 「例えば50年は再処理をしないでやったらどうか。私どもはこれから結論を出して国に提言するが、そういうことを国民全体で考えるべき時代ではないか」(朝日)
6月4日
  • 「誰かが真剣に考えないと不幸なことが起きてくる」(福島民報)
  • 「増設(を要請するの)は分からないでもないが、プルサーマルをやってくれという理由がわからない」(福島民報)
  • 「(エネルギー政策検討会での)結論は出ていないが、凍結を含めて考えなければならない」(福島民報)
  • 「経済性などから見ても実施する理由が分からない」(NHK)
  • 「さまざまな観点からエネルギー政策の見直しを進めているがプルサーマルはコストもかかるほか新たなプルトニウムを生み出すことにもつながり、実施する利用が分からない」(NHK)
  • 「テロや非核三原則が話題になっている今、プルサーマルを推進しろという理由が分からない」(朝日)
  • 「(核燃料サイクルを進めてしまうと)プルトニウムがどんどん増える。どこかでしっかり考えないといけない」(朝日)
  • 「高速増殖炉『もんじゅ』のめどがたたないなど、核燃料サイクル計画が中途半端な現状でプルサーマルを実施すれば、(使用済み燃料再処理で)プルトニウムがたまるだけだ」(河北新報)
  • 「県民対象の世論調査をすれば、かなりの抵抗が出てくるのではないか」(河北新報)
  • 「(ウランに余裕のある)50年程度は(使用済み燃料を再処理しない)ワンス・スルーで行い、エネルギー問題が起きたらその時点で考えるという方法もある。国はそうしたことを国民にさらけ出して一緒に考えるべきだ」(河北新報)
  • 「電力自由化の中で高コストのプルサーマルを実施すれば、リストラにつながる恐れもある」(河北新報)
  • 「福島県では凍結しますよというのは一つの手だ」(毎日)
  • 「50年は(再処理しない現在の)ワンス・スルーでやり、その間にエネルギー問題が起きたらプルサーマルを実施すればいい」(毎日)
  • 「本当に必要なのか。凍結も含めて考えなければいけない」(読売)
  • 「事前了解は出しているが、(プルサーマルは)本当に必要か。もんじゅを含めた核燃料サイクルの行方がはっきりしない上、余剰プルトニウムの解決にならないとの意見もある。」(読売)
  • 「こんなにコストかかるものをやる理由が分からない」(時事)
  • 「しっかりしたリサイクル計画ができておらず、導入しても大量のプルトニウムを生み出すだけ」(時事)
6月5日
  • 「(国は原子力行政を)ブラックボックスに入れてしまい、シビリアンコントロールが利かなくなっている。(外務省など)他の省庁の問題と同じだ」(福島民報)
  • 「燃料の品質管理については、福井県の関西電力高浜原発用プルサーマル燃料のデータ改ざん問題が起きた。資源エネルギー庁がデータに対して安全宣言を出したのに、その二カ月後にデータ再確認を指示した。国は何を考えていたのかと思った」(福島民報)
  • 「使用済み(MOX)燃料については(国は)再処理工場を造るというが、はっきりしていない。今再処理工場は二兆円、MOX加工工場は一兆円かかる。それだけで足りず、さらに再処理工場が必要になる。まだまだ見えない部分がある」(福島民報)
  • [国民理解が進んでいないと聞かれ]「その通りだ。昨年5月、新潟県刈羽村で(プルサーマルの是非を問う)住民投票が行われて、反対多数になったり、原発の百万人視察計画が同時テロで難しくなっているなど、国民理解が進んでいるとは思えない」(福島民報)
  • 「(了解時と)状況が全然違う。作業従事者の被ばく提言以外の三つの条件には問題がある」(福島民報)
  • 「事前了解を出して、その後、状況が変わった。そこで県のエネルギー政策検討会で勉強を始めた」(福島民報)
  • 「(平成)八年の三県知事提言で改善を指摘したのに改まっていない。何かがあると資源エネルギー庁の職員が双葉郡で懸命にビラをまくというような対症療法ばかりで、本質について本気で考えようとしているのか疑問」(福島民報)
6月11日
  • 「ウランも70年ぐらいは輸入できるというのに、なぜプルサーマルを急ぐのか。原子力は本当に安いのか。こうした疑問に、国は説明責任を果たしていない」(朝日)
  • 「核燃料サイクルについて国のグランドデザイン(将来計画)がはっきりしない。FBR(高速増殖炉)はどうするのか。(使用済み核燃料を再処理せずにいったんためておく)中間貯蔵でいくのか。資源エネルギー庁のパンフレットの図にはFBRが入っていない。何ができるのかできないのか、情報を提供すべきだ」(朝日)
  • 「原発は県内に10基あるし、否定的には思っていない。でも、プルサーマルに何兆円もかけるなら、自然エネルギーに1兆円でも2兆円でもかけたらどうかと思う」(朝日)
  • 「いつ出るかはわからない。結論を見て提言を出すのか、『プルサーマル凍結宣言』をするのか、条例で何かを定めるのかも、まだ決めていない」(朝日)
6月13日
  • 「国はプルサーマルに六、七兆円、七、八兆円かける。いいところもあるかもしれないが、問題もある。一、二兆円でも新しいエネルギー、バイオマス発電などを国が考えないといけないと思う」(産経新聞)
6月15日
  • 「プルサーマル計画は問題が多すぎる。われわれは計画を事前了解する際に品質管理の徹底などを求めたが、その後の情勢をみると国は本気で考えていない」(東奥日報)
  • 「プルサーマルを含む現在の核燃料サイクル計画ではプルトニウムをため込むし、コストが合うかどうか不明確だ。だから、コストなどの数字を明らかにし、情報公開して皆で新しい政策をつくることが必要だ」(東奥日報)
  • 「有識者は(使用済み燃料をそのまま処分する)ワンススルー方式でもウラン資源は七十年は持つと言っている。プルサーマルではなくコストの安いワンススルーの方がいいとの指摘もある」(東奥日報)
6月19日
  • 「国はブルドーザーのように進めてくる。エネルギー政策も時代が変わってきているのだから、白紙で考えられるよう私どもで問題提起しなければ」(朝日)
6月25日
  • 「プルサーマル計画を含む核燃料サイクル全般について県のエネルギー政策検討会で論点を整理、検討中であり、核燃料サイクルについて県民、国民の理解も不十分」(朝日)
  • 「このような状況での装荷はあり得ない」(朝日)
8月6日

〈以下は、8月5日に行われた福島県知事と原子力委員会の意見交換会での発言〉

  • 「一九九八年に全国で初めてプルサーマルの事前了解を出すなど、福島県は国策に協力してきた。ところが、時代や情勢が変わっても原子力政策は変わらず、電源地域として将来について憂慮している。プルサーマルも含め、原子力政策は第二期に入ったのでは」(電気新聞)
  • 「ウランの可採年数は七十年程度と聞く。プルサーマルを早急に実施する必要はないではないか。ワンススルーで五十年やってみても遅くないではないか」(電気新聞)
  • 「核燃料サイクルは、通常の資源のサイクルとは違って、放射性廃棄物の問題もあって環境に対する負荷がかかる」(電気新聞)
  • 「東京ではヒートアイランド現象も起きている。これまでの国土開発のやり方も間違っているのではないか」(電気新聞)
  • 「社会全体が大きな転換期を迎えている中で、(原子力政策も)白紙になって検討し直す時期ではないか」(河北新報)
  • 「過去の巨額の投資を無駄にしないために継続性を重視するあまり、将来を見誤ることになってはならない」(河北新報)
  • 「原子力のコストが安いのか高いのかなど、疑問点を情報公開し、国民に説明して意見を求めるべきだ」(朝日)
  • 「国の原子力政策は地方の意見を聞かずに決まっており、原子力はコストが安いという根拠も明確にしていない」(福井新聞)
  • 「再処理を進めると余剰プルトニウムがたまってしまう。豊富にあるウランを使った後で再処理をやるかどうか検討しては」(福井新聞)
  • 「国民に情報を提供して皆で考えようとする姿勢が足りない」(共同)
  • 「核燃料サイクルは環境に与える負荷が大きい。資源リサイクルとは違う」(毎日)
  • 「(核燃料サイクルは)資源節約の効果は薄いとされ、コスト面などからみて妥当なのか。ウランが安定的に手に入るならば五十年は再処理しない手法を選択できないか」(福島民友)
  • 「時代も変わり、市民も政策決定にかかわる時期に来ている」(福島民友)
  • 「原発推進で事業者はコストが安い点を挙げるが、情報公開が不十分な中で客観的な評価ができるのだろうか」(福島民友)
  • 「反対や賛成の意見を専門家にお知らせして、判断していくようなシステムをつくってはどうか」(福島民友)
  • 「ここで立ち止まって考える時間があるのではないか」(福島民友)
  • 「白紙に戻って(情報を)出し、虚心坦懐(たんかい)に検討する時期にきている」(福島民友)
  • 「プルトニウムの利用計画が明示されない限り、国民理解が得られないのではないか」(福島民友)
  • 「核燃料サイクルは環境負担が大きく、資源のリサイクルとは一緒のようで別」(福島民友)
  • 「核燃料サイクルを現状のまま続ければ、余剰プルトニウムの問題が発生する」(福島民報)
  • 「賛成、反対の情報をすべて提供して十人ぐらいの人に判断してもらうシステムが成熟した社会にはある。原子力委員会もこうした仕組みをつくってみてはどうか」(福島民報)
  • 「CMで理解が進むと思ったら大間違いだ。もっと別の視点からエネルギー政策を考えてもらいたい」(福島民報)

以上