リーフレット:えっ! 住民はもっと被ばくしてしまうの?「日本原燃の被ばく計算の方法」に、根本的なまちがいが見つかりました。
2006年8月18日、再処理工場の煙突(主排気筒)から大気に出された放射能が、すぐそばの地面に降りてきていたことが、日本原燃により確認されました。
再処理工場から大気に出る放射能は、煙突から出た時点では人体にとても危険な量です。原燃は県民の被ばくを、1年間に0.022ミリシーベルト以下と計算していますが、その評価方法は、「高い煙突から遠くに流れ、薄まってから徐々に地面に降りてくるから大丈夫」という前提に基づいています。つまり、今回の出来事は、この計算方法があやまりであることを示しています。
アクティブ試験第2ステップ中、使用済み核燃料のせん断を始めた2006年8月18日の23時ごろ、再処理工場の主排気筒からほぼ西約360m離れた地点のモニタ(設置場所:高レベルガラス固化体の貯蔵建屋)で、放射能が検出されました。
出所は、使用済み核燃料をせん断中の再処理工場の主排気筒からとされています。
日本原燃の定めた被ばく線量計算や気象指針では、起こらないはずの出来事です。
- 市民の疑問1
- 150mもの高さから放出される放射能は、容易に近くの地面には降りてこないというのが日本原燃の主張ではなかったのでしょうか?
- 市民の疑問2
- 日本原燃が定めた気象指針や被ばく線量計算には、こんなに近くに、放射能を含む空気が地上に降りてくる想定はないので、日本原燃のいう「県民の被ばくは0.022ミリシ−ベルト以下」だから安全という主張は根本から崩れたのではないでしょうか?
- 市民の疑問3
- 今後も同様の気象現象が起こると、敷地内労働者、周辺住民が被ばくしつづける危険性が発生しますが、それでもこの誤った計算方法のまま事業を進めるのでしょうか?
- 市民の疑問4
- 今回検出された放射能は、そのあとどこに流れたのでしょうか。当時の風向きからすると、六ヶ所村の集落や国道338号線にも流れたはずですが、その濃度はどれくらいだったのでしょうか?
今どうなっているの?
- 9月8日、この問題について市民団体より原燃宛てに質問書が提出されました(→現在未回答)。
- 9月19日現在、再処理工場では使用済み核燃料のせん断が8月18日より停止中です。
あなたの疑問・不安を下記へお伝えください。
青森県へは青森県総務部秘書課
TEL 017-722-2054
六ヶ所村へは六ヶ所村役場
TEL 0175-72-2111
日本原燃のいう「0.022mSv」だから大丈夫は、今回の事態で崩れています。
発信元:グリーン・アクション[2006年9月19日]
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