1月27日製造元のアレバ社に憂慮表明の書簡提出 高浜原発MOX燃料の品質管理に疑念有り

高浜原発MOX燃料の品質管理に疑念有り
1月28日製造元のアレバ社に憂慮表明の書簡提出

MOX燃料はこれまで何回も製造・品質管理に問題が起きています。MOX燃料は、原発で出た使用済み燃料のプルトニウムと新しいウランを混ぜて作るため、品質の善し悪しが安全性に直結します。
今回高浜原発3・4号機に装填されるMOX燃料については、製造元のアレバ社が品質管理のデータを公開せず、日本の原子力規制委員会もMOX燃料のリスクの再評価を行っていません。

15年前関西電力高浜4号機においては、英国BNFL社製MOX燃料のうち8体の規格管理・品質管理のレベルの低さが露呈したため、英国に返還処分された経緯があります。
福島第一原発3号機では、事故の半年前まで32体のMOX燃を使うことはできませんでした。なぜなら、1999年と2000年にコジェマ/アレバ社のメロックス工場などで製造されたMOX燃料の製造・品質管理水準を分析した結果、品質管理はBNFL社以下であったことが判明し、福島地方裁判所での差し止め訴訟になったからです。差し止めにはなりませんでしたたが、裁判所はMOX燃料の品質管理データは公開されるべきとしました。ところが、データが公開されることはありませんでした。
新潟県柏崎刈羽原発には、2001年に28体のMOX燃料集合体が輸送されましたが、品質管理問題、MOX燃料の安全性をめぐる議論があり、刈羽村の人々の反対で装荷されませんでした。15年経ちいまだにその燃料は原発敷地内の燃料プールに未使用のまま保管されています。
以上の理由から書簡では、
「福井の、関西そして日本の人々に対し、核実験を行うことは許されるべきことではありません。」
「我々は、高浜原発での使用が間近に迫った30体のMOX燃料集合体の品質管理データの即時公開を求めます。」と結んでいます。

書簡提出先:

Dear Frédéric Patalagoity,
アレバ・ジャパン 代表
President and Managing Director of AREVA Japan.
Yubinbango105-0001 Toranomon, Minato-ku,
Tokyo 1-chome, 16-4

書簡提出者:

Shaun Burnie
Senior Nuclear Specialist,
Greenpeace Germany,
Tokyo

Aileen Mioko Smith
Executive Co-Director,
Green Action, Kyoto

Hideyuki Ban
Co Director,
Citizens Nuclear Information Center

Hideyuki Koyama
Director,
Osaka Citizens Against the Mihama, Ohi and Takahama Nuclear Power Plants

書簡の
原文英語(PDF)
日本語訳(PDF)