7月14日:兵庫県養父市訪問 高浜原発3・4号再稼働反対と原発事故の避難計画等に関する質問・要望書

7月14日:兵庫県養父市訪問:高浜原発3・4号再稼働反対と原発事故の避難計画等に関する質問・要望書

養父市長 広瀬栄様
若狭にある高浜原発、大飯原発の再稼働が迫ってきていますが、養父市も二重の意味でそれらの原発事故に関わらざるを得ない状況にあると思います。そのため、下記の質問について率直に答えていただくよう、よろしくお願いいたします。
第一に、養父市は小浜市民の受け入れ先になっています。小浜市民が本当に安全・安心に暮らしていけるような施設・設備等が整っているのかが、現在具体的に問題になります。
第二に、むしろ重要な問題として、養父市民自体が原発事故による放射能被害を蒙る可能性があります。高浜原発から約66km、大飯原発から約78kmに位置しており(市庁舎位置)、兵庫県が昨年4月に実施したシミュレーション結果では【資料2】、甲状腺等価線量で、高浜原発時に56.6mSv、大飯原発事故時に39.7mSvとの予測結果が出ています。IAEAのヨウ素剤服用基準50mSvに該当します。井戸知事は昨年2月27日の兵庫県議会で、高浜原発で事故が起こった場合「神戸市にプルームが到達するのは、最短で 2時間」と答弁しています。若狭の原発で事故が起これば、養父市にも大きな被害が及びます。
養父市と市民の命と安全を守るため、風光明媚で観光名所も多い養父市の自然を守るため、原発の再稼働に反対してください。以下の質問と要望に答えてください。

【質問事項】

  1. 避難元の小浜市民の受け入れについて
  2. 小浜市民を受け入れる避難所が危険区域に設定されていることについて
  3. 汚染検査(スクリーニング)と除染の省略等について
  4. 汚染検査の基準120Bq/cm2(40,000cpm)について
  5. バスの確保、地方自治体職員やバス運転手等の被ばく線量限度について
  6. 30km圏外の防護策必要なしとする国の指針改定、安定ヨウ素剤の備蓄等について
  7. 自然災害と原発事故の複合災害及び孤立集落の問題について
  8. 国の基準や原発の安全性を検証するために

【要望事項】

  1. 関西広域連合や規制庁が進める汚染検査・除染の省略では、住民の安全を守ることはできず、避難先への汚染拡大を防止することもできません。そのため、汚染検査・除染の省略等に反対を表明してください。
  2. 原子力災害対策指針の改定版では住民の安全は守れません。規制委員会に撤回を求め、独自のPPA対策などを検討するよう求めてください。
    養父市独自に、安定ヨウ素剤の備蓄などを検討してください。
  3. 福井地裁の高浜原発3・4号の運転差止仮処分決定を尊重し、高浜原発3・4号の再稼働は認められないと表明してください。
  4. 原子力規制基準や原発の安全性について検証・検討するために、兵庫県及び関西広域連合に対し、独自に第三者の専門家による委員会を設置するよう求めてください。

ダウンロード:兵庫県養父市訪問:高浜原発3・4号再稼働反対と原発事故の避難計画等に関する質問・要望書(PDF)