抗議・要請文:大飯原発3・4号の再稼働審査開始の「決定」を撤回すること

抗議・要請文

大飯原発3・4号の再稼働審査開始の「決定」を撤回すること
−自らが定めたルールさえ踏みにじって再稼働に邁進する規制委員会−

原子力規制委員会 委員長 田中俊一 様

 原子力規制委員会は、本日(9月5日)の第21回原子力規制委員会会合で、大飯原発3・4号の再稼働審査を開始すると「決定」した。私たちはこれに強く抗議し、撤回を求める。

 9月2日の大飯破砕帯評価会合で島崎委員長代理は「一定の方向性が確認された」と暗黙のうちに「F−6破砕帯は活断層ではない」と強引な幕引きを行った。それに続き、本日の規制委員会で、早々と、来週にも再稼働の審査を開始するとした。

 敷地内破砕帯が問題になっている原発の再稼働審査については、今年3月19日の第33回規制委員会で「敷地内破砕帯評価を実施中の発電所については、原子力規制委員会としての一定の見解のとりまとめを、原則、審査開始の前提とする」ことを決定していた(※1)。大飯破砕帯については、規制庁の評価書案も出ていない。手順は、それを踏まえて有識者会合で議論し、さらに他の有識者によるピア・レビューを実施し、その後規制委員会が見解をとりまとめることになっている。田中委員長は「委員会としての一定の見解」が出ていないことを認めながら、これら一連の作業も無視し、強引に再稼働審査に進むことを決めた。自らが定めたルールさえも踏みにじっている。
 さらに、本日の会合の議題にはこの問題はあがっておらず、会合の最後に委員長が口頭で提起し、わずか10分足らずの「議論」で決めてしまった。
(※1)http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/h24fy/data/0033_13.pdf

 このような再稼働審査開始の「決定」は無効だ。再稼働ありきで猛スピードで突き進む規制委員会の姿勢を断じて認めることはできない。規制委員会がやるべきことは、全ての再稼働審査を中止し、福島第一原発の汚染水問題に集中することだ。

要  請  事  項

1.大飯原発3・4号の再稼働審査開始の「決定」を撤回すること。

2013年9月5日

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抗議・要請文ダウンロード:
http://greenaction-japan.org/internal/130905_statement.pdf