プレスリリース:イギリスから返還された高レベル廃棄物ガラス固化体の 品質は本当に大丈夫?

イギリスから返還された高レベル廃棄物ガラス固化体の
品質は本当に大丈夫?



2010年3月9日午前11時50分(京都発信)

日本の原発の使用済み核燃料を英国で再処理した際に発生した、高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を積んだ輸送船パシフィック・サンドパイパーが本日午前9時前、28体のガラス固化体を積んで青森県六ケ所村のむつ小川原港に到着した。英国からの返還は初めてだ。

イギリスから到着する高レベル放射性廃棄物のガラス固化体の品質は疑わしいものです。イギリスでは高レベル廃棄物のガラス固化の品質を確認する行政の制度がまったくない為、ガラス固化の品質については全く業者任せとなっています。(イギリス政府の規制当局Nuclear Installations Inspectorate [NII]はガラス固化体の品質保証を管轄していません。その為品質保証も品質保証データの情報源も完全に業者に依存しています。NDAはBNFL社の経営状況が破綻状態になった時にBNFLのガラス固化を含む再処理業務を引き継いだ組織です。

イギリスから返還されるガラス固化の少なくとも一部はBNFL社時代にガラス固化されたものです。BNFL社は関西電力のMOX燃料を製造する時に品質管理データをねつ造した会社です。日本では、BNFL社MOX燃料品質管理不正事件を教訓に海外MOX燃料を製造する時には電力会社の立ち会いを義務づける制度に変わりましたが、ガラス固化を含む再処理は野放しのままです。

もし、ガラス固化がうまく行われていない場合、廃棄物がキャニスター内に浸み出し、キャニスターを腐食する恐れがあるだけでなく、いずれにせよ、引き取ったものは日本の電力会社(顧客)が貰うはずの「商品」と異なるものです。返還されるセラフィールドで再処理された廃棄物は75%がTHORP再処理工場で処理された廃棄物、残りの25%がMagnox再処理から来るものです。いずれにせよ、セラフィールドは由来が様々な廃棄物を処理しているので、「返還」される廃棄物には日本の原発から出た廃棄物以外の廃棄物が混ざっている訳です。

セラフィールド(業者)は、顧客はどのガラス固化体を引き取るか選べると言います。よって、品質の疑わしいものは断るので、全て返還されるものは問題ないとセラフィールドは言います。青森県はこれをどのように確認しているのでしょうか?

一旦再処理されたものは、熱と高度の放射能の為、中身は物理的に確認できません。だから、ガラス固化のプロセスで行う書類チェックに完全依存しています。もし、この書類が、行われたプロセスに不備があったことを示していても、ガラス固化をやり直すことが出来ないので、そのままの品質のガラス固化として残ります。そのキャニスターに添付される書類にそのキャニスターの状態を記載する以外、何も改善を施すことが出来ないです。セラフィールド(業者)が顧客はどのガラス固化体を引き取るか選べると言います。よって、品質の疑わしいものは断るので、全て返還されるものは問題ないとセラフィールドは言いますが、それは本当なのでしょうか。青森県はこれをどのように確認しているのでしょうか?

日本原燃発表によると、返還された廃棄物は東京、関西、四国、九州電力の4電力会社で、7本ずつのガラス固化体合計28本だ。

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プレスリリース:
イギリスから返還された高レベル廃棄物ガラス固化体の 品質は本当に大丈夫?
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