抗議声明:関電の使用済燃料の敷地内乾式貯蔵施設について

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関電の使用済燃料の敷地内乾式貯蔵施設について
福井県知事が審査入りを了承したことに抗議する

本日(3月15日)、福井県知事は、関電の使用済燃料の乾式貯蔵施設の設置に向けた国への審査入りを了解した。私たちはこれに断固抗議する。
同日、大阪高裁は美浜3号の運転差し止めを認めない不当決定を下した。これにも断固抗議する。
関電の乾式貯蔵については、福井県民をはじめ、周辺住民から多くの反対や不安の声が上がっていたにも関わらず、福井県知事は住民説明会さえ開かなかった。立地の美浜町、おおい町、高浜町の首長が昨日了承を県に伝え、福井県議会では貯蔵期間の担保がないこと等の批判の意見が続出したが、県会自民党が判断を知事に一任し、了承への道を開いた。
関電は使用済燃料プールが満杯に近づき、原発の運転を継続することができなくなるという危機感から、原発敷地内に乾式貯蔵施設を設置しようとしている。最もひっ迫している高浜原発では、 約3.5 年後にはプールは満杯になる。そのため、まず最初に高浜原発敷地内での設置について審査を申請し、来年(2025年)には工事開始、2027年頃から運用することを狙っている。その後、高浜の第二期分、大飯原発、美浜原発でも同様に申請する予定だ。

  • 乾式貯蔵後の搬出先は決まっていない。
  • 貯蔵期間も不明。長期に使用済燃料が地元に居座り続ける。
  • 関電は貯蔵容量は「原則増やさない」としながら「例外」を認めている。貯蔵容量は増えていく。
  • 格納設備は耐震Cクラス(一般の建築基準なみ)。「強い地震では壊れる」と関電が認めている。
  • 六ヶ所再処理工場は事実上破綻しており、使用済燃料の搬出先はない。
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