11月27日:福井県知事の大飯原発3・4号の再稼働同意表明に抗議する
福井県知事の大飯原発3・4号の再稼働同意表明に抗議する
同意権を独占し、福井県民と被害地元関西の声を無視
再稼働にも「中間貯蔵施設」にも反対!
住民の声に根差して、大飯原発の再稼働を止めよう
福井県知事は本日11月27日、福井県民と関西自治体・住民の反対の声を無視して、大飯原発3・4号の再稼働に同意を表明した。私たちはこれに断固抗議する。
福井県知事は、11月23日に関電社長、25日に原子力防災担当大臣、そして26日に経産大臣と会談し同意を表明したが、福井県内で住民説明会を行うこともしなかった。他方、滋賀県知事は26日に改めて大飯原発の再稼働反対を表明し、京都府知事は同意の権限が京都府にないことに不満を表明している。福井県知事の同意表明は、福井県民の声を聞くこともなく、同意権を独占して被害地元関西の声を無視したものであり、到底認めることはできない。
大飯原発で事故が起これば、被害は、若狭地域はもとより京都・滋賀、関西一円に及ぶ。琵琶湖は汚染され関西1400万人に深刻な影響を与える。大飯原発から30km圏内の京都府綾部市、滋賀県高島市で私たちが実施した戸別訪問でも、多くの住民が再稼働に反対や不安を語っている。
福井県知事は、再稼働と同時に「中間貯蔵施設」の県外立地を関電に急き立て、関電社長は2018年中に候補地を示すと表明した。「中間貯蔵施設」は永久的な核のゴミ捨て場であり、原発の運転継続のためのものだ。既に2015年12月に京都府、舞鶴市、宮津市は反対を表明している。今日の私たちの京都府申し入れでも、「府内設置反対は一貫して変わっていない」と防災課は述べた。どこであろうと「中間貯蔵施設」の建設を許さず、反対運動を強めていこう。
大飯原発3・4号の再稼働は、基準地震動は過小評価のまま、火山灰対策も新基準による審査を待たず、関電の対策だけで進められようとしている。
内閣府が中心となって策定した避難計画「大飯地域の緊急時対応」は机上の空論だ。避難道路は重複し渋滞は目に見えている。自然災害と原発事故が重なれば、土砂災害等で道路は寸断され、多くの住民は孤立する。要援護者の避難手段は確保されていない。
関電と国の事故想定と被ばく評価は、5km圏内でも被ばくは1mSv以下、30km圏内住民は「避難の必要なし」「屋内退避で十分」として、福島原発事故の教訓を省みようともしない。
福島原発事故を葬り去ろうとする策動に反対し、福井県知事が置き去りにした福井県民と関西住民の声に根差して、再稼働反対と「中間貯蔵反対」の運動を一層進めていこう。来年早々の大飯原発3・4号の再稼働を止めよう。
2017年11月27日
避難計画を案ずる関西連絡会
(連絡先団体:グリーン・アクション/原発なしで暮らしたい丹波の会/脱原発はりまアクション/原発防災を考える兵庫の会/美浜の会)
この件の連絡先団体
グリーン・アクション:京都市左京区田中関田町22-75-103
TEL 075-701-7223 FAX 075-702-195
美浜の会:大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3階
TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581
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