9月21日:抗議声明 高浜原発4号機用MOX燃料の搬入に強く抗議する
抗議声明
高浜原発4号機用MOX燃料の搬入に強く抗議する
関西電力は本日9月21日、高浜4号機用MOX燃料16体の輸送・搬入を強行した。われわれはこれに強く抗議する。
高浜4号機の稼働自体が危険なものであることは、福島第一原発事故が如実に示したとおりである。そこにさらに、本来のウランとは核特性が著しく異なるプルトニウムを燃料として使うため、従来の4体に加えて16体のMOX燃料を装荷しようとしている。合計20体中には約900kgのプルトニウム(全プルトニウム)が含まれている。MOX燃料の使用は設計違反であり、制御を困難にし、高浜4号機の危険性を一段と高める。福島事故の後にこのような危険をなぜわざわざ冒すのか、この行為・姿勢自体が許しがたいものである。
このアレバ社製MOX燃料には異常に多くの不純物が含まれていることを、他ならない関西電力自身が認めている。関西電力等が要求した不純物基準をアレバ社は認めず、結局独占アレバ社のいいなりの基準を飲まざるを得なかった。ここに象徴されるように、アレバ社のMOX燃料の品質管理と品質には多くの疑問がある。われわれはこれまで複数回にわたって品質に関する情報公開を求めてきたが、アレバ社からはまったくのなしのつぶてであった。アレバ社のMOX燃料は予期せぬ危険性をもたらす恐れがある。
使用済MOX燃料は搬出できる見込みはなく、敷地内の貯蔵ピット(プール)に半永久的に貯めておくしかない。その高浜4号機の貯蔵Aエリアは本来663体入るべきところ、ラックの間隔を縮める措置(リラッキング)によって約2倍の1240体を詰め込めるようにした。このぎゅうぎゅう詰めの措置は、六ヶ所再処理工場の運転の見込みが立たないように、再処理・核燃料サイクルが著しく停滞していることの反映でもある。MOX燃料の使用はこのような矛盾をさらに高めることになる。「もんじゅ」廃炉に続き、再処理工場閉鎖、プルーサマルを中止して核燃料サイクル政策を放棄すべきだ。
高浜4号機用MOX燃料の搬入に抗議するとともに、危険なMOX燃料を高浜4号機及び3号機で使用しないよう強く要求する。
2017年9月21日
グリーン・アクション
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