1月28日:小浜市長宛て高浜原発再稼動に関する要望書
高浜原発再稼動に関する要望書
小浜市長 松崎晃治 様
日頃は、若狭の原発の安全性や避難計画についてご尽力いただき、ありがとうございます。
昨年12月16日に、高浜原発の避難計画である「高浜地域の緊急時対応」がまとめられました。これによって再稼働が進められ、高浜原発3号は1月29日にも原子炉を起動し、4号は2月下旬の予定で、再稼働が目前に迫っています。
この12月の避難計画では、福井県から兵庫県に避難する場合の汚染検査・除染場所(避難退域時検査場所)2か所が初めて公表されました。原発事故の避難では、一般の自然災害と異なり、汚染検査や除染が必要で、住民の安全にとって重要な問題です。
私たちは、綾部市と南丹市に設置される2か所の候補地を検証したり、政府交渉、南丹市への申し入れ、綾部市へのヒアリング等を行い、その中で、下記のような大きな問題があることが明らかになりましたので、お伝えします。
とりわけ、内閣府や福井県が綾部市・南丹市に説明した内容からすれば、この2か所は、UPZ高浜町とおおい町の住民が使用することになっています。小浜市民約3万人は対象になっていないこと等が明らかになりました。
また、以下のように多くの問題があり、「具体的で合理的」な避難計画と言えるようなものではなく、形だけのずさんな計画です。
【新たに設置された、福井県住民の汚染検査場所の問題点】(詳細は別紙資料を参照)
- 綾部市に設定された汚染検査場所は、「あやべ球場」ではなく「総合運動公園」
- 「総合運動公園」内の体育館は、既に綾部市民の避難集合場所に設定されている
- 2か所は、高浜町とおおい町の住民の汚染検査場所。小浜市民と若狭町民の検査場所は決まっていない
- 除染スペースや汚染車両の一時保管場所等も決まっていない
- 「京都府民用の除染検査場所を福井県民も使う」と内閣府-これまでの約束を反故に
- 避難元の福井県住民にも京都府住民にも説明していない
これでは、小浜市民の安全を守ることはできません。よって、以下を強く要望します。
要 望 事 項
- 新たな2か所の汚染検査場所の計画は小浜市を守れていない為、根本から見直すよう、福井県や内閣府に求めてください。
- 12月に公表されたばかりの避難計画について、小浜市民に説明するよう、福井県や内閣府に求めてください
- 現状では避難計画に実効性がないため、高浜原発3・4号の再稼働は中止するよう、福井県や関西電力に求めてください。
2016.1.28
避難計画を案ずる関西連絡会
(連絡先団体:グリーン・アクション/原発なしで暮らしたい丹波の会/脱原発はりまアクション/原発防災を考える兵庫の会/美浜の会)
ダウンロード:小浜市長宛て高浜原発再稼動に関する要望書(PDF)
資料:新たに設置された、福井県住民の汚染検査場所の問題点(PDF)