緊急署名3602筆を規制庁に提出し、交渉と報告

本日(2月5日)10時より、名雪審議官が日本原電に敦賀原発活断層調査をめぐる公表前の文書を渡していた問題について、緊急署名提出と政府交渉がありました。

福島みずほ議員(社民党)、平山誠議員(みどりの風)が参加されました。市民側は、美浜の会、グリーン・アクション、原子力規制を監視する市民の会のメンバーが参加。政府側は、原子力規制庁総務課課長補佐(総括担当)の金指壽氏が対応しました。

署名は36時間の超緊急署名でしたが、3602筆が集まり、冒頭提出しました。その後、名雪事件について、やりとりがありました。

◆原電は、名雪審議官と8回会ったということが新聞でも報じられています、その内容について質しました。規制庁は、8回会っていたということを含めて把握いていないし、把握するつもりもない。内規ではもっとも重い訓告の処分をくだ
しているのでその必要はないと回答しました。

◆問題の資料は原電が要求したのか、それとも名雪氏が渡したのかについては、渡した事実を確認すれば十分だ、アポをとって審議官室で会った、資料は審議官室にあったとの回答、もし原電側が要求し、それに対する見返りがあれば大問題なので調べる必要があると、再三詰め寄ったのですが、回答は変わらず、再発防止対策の検討を行っていると繰り返していました。

◆儀礼的挨拶の実態について調査したのかについては、過去について把握するすべがないと。しかし、来客リストなど記録があるはずで、これについては資料開示を行うことにしました。

◆名雪氏が原電と会った翌日に、不自然にも告白をしている件については、翌日になって、儀礼的挨拶の範囲を超えたため記録が必要だと思い、記録をつくっているうちに資料を渡したことが問題だと認識し、告白したとの説明でした。なぜ渡した時にそう思わなかったのでしょうか。

◆また、原電に会ったのが1月22日、23日に告白していたのに公表が2月1日と遅くなった件については、調査と処分の決定に時間がかかった、規制委員長には適宜報告しているとの回答、しかし一人の聞き取りに1週間もかかるはずはなく、再稼働の新安全基準の骨子案の目処が立つのを待った疑いが残ります。

◆最後に、大飯原発の破砕帯で、規制委員会の検討が行われる直前に、地域安全統括管理官と大飯原発規制事務所所長が関電の大飯原発所長と会っていた件について、公表されている記録では、意見交換としかなく、内容が不明である点を質しました。これについては、検査官事務所に電話して確認することを約束しました。

規制庁は、再発防止や信頼回復と繰り返し言いながら、それに不可欠なはずの今回の名雪事件の真相解明、さらには規制庁幹部と電力幹部との秘密裏の情報交換の実態について、解明する姿勢がまったくみられません。規制庁に対する不信をますます高める結果となりました。交渉後、追加の質問を出すことと、超党派の議員で、再度の交渉を含め、継続してこの問題を取り組むことにしました。

2013年2月5日
原子力規制を監視する市民の会
グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)

追加質問事項
・今日提出した緊急署名にある要請項目4項目について回答すること
・原電と8回会った会合について調べて公開すること
・なぜ破砕帯の未公開資料を渡したのかその理由を明らかにすること
・原電が自ら要求した語っているが真相はどうか
・儀礼的挨拶等面会の記録(来客リスト)を公開すること
・儀礼的挨拶の位置づけを明らかにすること
・大飯の意見交換について、検査官事務所に電話して確認するということだがそ
の結果について明らかにすること


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