関電宛:またも明らかになった東京電力の大規模で悪質なデータ改ざん事件を受けて──美浜3号機の営業運転入りを中止し、大飯3・4号機の温排水データ改ざん問題と全原発のデータ改ざん等の有無を徹底して調査することを求める申入書
関西電力社長 森 詳介 様
2007年2月1日.
東京電力の驚くべきデータ改ざんがまたも明らかになった。13基の原発で199件にも及ぶ大規模な改ざんである。緊急炉心冷却装置(ECCS)の故障を隠してデータを偽造し、国の定期検査に合格していたという悪質なものであった。
これらは、2002年の東電事件後の総点検でも見逃されていた。当時の総点検がいかにいい加減なものであったかを示している。国の検査がこれらを見逃していたことも極めて重大な問題だ。
関西電力にとって、東電のデータ改ざん事件は他人ごとではない。関電も大飯3・4号機の温排水温度データを改ざんしていたことが昨年末に明らかになった。しかし関電は、1月16日の私たちとの交渉で、このデータ改ざんを「まだ改ざんとは断定できない」、「データの調整」等として、改ざんであることすら認めていない。正式な報告書も未だ出ておらず、調査中だという。温排水以外のデータについても調査中であり、3月末までに国に報告すると答えている。
関電は温排水データ改ざんの調査結果も出さないうちから、1月10日に美浜3号機を起動し2月上旬には営業運転に入ろうとしている。このような姿勢はもはや許されない。
原発のデータ改ざんは、安全性の基礎を掘り崩すものであり、長らく指弾されている安全性軽視の企業体質を端的に示すものである。
東電の大規模で悪質なデータ改ざん事件を前にして、以下の点を申し入れる。
申入事項
- 大飯3・4号機の温排水温度データ改ざんについて、正規の報告書を提出し、事実を公表すること。
- 関電の全原発の定期検査等のデータで、改ざん等の不正がないかどうかを徹底的に調査し、事実を公表すること。
- これらを最優先させ、美浜3号機の営業運転入りを中止し、原発を停止すること。
グリーン・アクション
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美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
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